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君とボクの虹色の世界 (2005) US/UK <Me and You and Everyone We Know> [film reviews]

監督のミランダ・ジュライは、ポスト・ソフィー・コッポラと評されているらしいけれど、正直その意図がよくわからない。ソフィーもミランダも、作品の雰囲気を丁寧に扱うところからきてるのか?と漠然と思う。異性を意識したことに起因する滑稽さを焦点に、或る地域に住む一風変わった人々の重なり合いを描きます。良くも悪くも近所同士が関わりあい、繋がっている所が醸すほのぼのさが、ゆる~くて温かい音楽とマッチしてたなぁ。

アーティストになりたいクリスティーンのストーカーちっくな行動、リチャードの突拍子もない子供への気の惹き方、その子供たちがハマるアダルトチャットの内容(書けない!)、ティーンの少女達に傾倒気味のリチャードの同僚、その少女達のちょっと困った性への芽生え、小学生なのに嫁入り道具に余念のないシルヴィ・・・とみんなそれぞれに暴走気味。ごちゃごちゃしなかったのは、前にも述べた温かみと、こういうと語弊があるけれど、皆それぞれがとても真摯に自身に向き合っていたから。もどかしくはあるけれど、決して芽生えた気持ちから逃げない姿勢がよかった。

恋愛模様を描いた作品-というレビューもあるけれど、実は恋愛未満の時期や状態を扱ったものじゃないかな。異性を意識しはじめた中学の頃とか、変に挙動不審になったり墓穴掘ったりって経験はよくあること。今思い出すと恥ずかしいこともけっこう多いし。大人になったって不器用にしか振舞えないこと(人)もある(いる)。ナイーブな心をいっぱい持ってる大人っていいじゃない。退屈に感じる人もいるやろけど、この世界観に漂うように観てもらえたら。

『グロリア』が死守した子供、フィルを少し彷彿させた子役がいたなぁ。

君とボクの虹色の世界

 

 

君とボクの虹色の世界

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2006/10/27
  • メディア: DVD


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Lucy

蟻銀さん、こんばんは〜!
この「君とボクの〜」私も観ましたよ♪
柔らかい色使いと音で、ストーリーよりも映像作品として楽しめますよね。瞬間ごとの心理描写(その不器用さ)がオモシロイというか...。“考える”というよりは“感じる”作品だなぁと思いました。このへんは、女性監督ならでは、なのでしょうか。
今年も蟻銀さんのレビューを参考にして、観る映画を選びますので、よろしくお願い致しま〜す♪
by Lucy (2007-01-16 20:12) 

クリス

Lucyさん、こんばんは☆
観ましたか、この作品。ほんとに心で感じる映画ですよね、多くは語らないけれど。この辺りの感覚はいいと思います。自身がアーティストという、監督のパーソナルな部分が作品に反映されていて個性的でした。
こちらこそ、今年も宜しくお願いしますね♪Lucyさんの感想もいろいろ聞けたらなぁって思ってます。
by クリス (2007-01-16 22:42) 

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