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ギャング・オブ・ニューヨーク (2001) USA <Gangs of New York> [film reviews]

レオが、はじめてスコセッシ監督と組んだ作品。『ブラッド・ダイヤモンド』を観た後に今作を観ると、彼の少年っぽいあどけなさをより感じることに。この作品が公開した頃は、髭のレオ君が大人びてみえたはずなのに。ダニエル・デイ=ルイスの復活やキャメロン・ディアスとレオという旬なカップル、U2の主題歌と話題性は充分だったけれど、アカデミー賞に関しては無冠に終わっています。何故かは観てみるとわかる気が。ノミネートされたのさえ、スコセッシの名前のおかげじゃないかと思えます

1840年代のNew YorkのFive Points、アメリカ生まれの住人経ちの組織"ネイティブス"と、アイルランド移民達の組織"デッド・ラビッツ"は日頃から敵対しあっていた。デッド・ラッツの統領かつ神父の父を、ネイティブスの統領、ビリーに殺害された幼いアムステルダムは投獄され、復習を胸に秘めたまま15年の歳月が流れた後に釈放される。Five Pointsに戻ったアムステルダムは、素性を隠してビリーに近寄り、復讐の機会を狙うが---

最初にも書いたとおり、話題性ばかりが先行して中身がそれ程伴わない残念な結果となってしまっている。題材としては、ネイティブアメリカンvs移民アイルランド人となっているけれど、この場合のネイティブアメリカンは、決してインディアンを指している訳じゃなく、1700年代にいちばん移民率の高かった英国系のアングロサクソンのこと。その後アイルランドから大量の移民がやってきて、グレート・ブリテン島の対立がアメリカにきても続いているような格好だ。この対立の原因は、人種的なもの、宗教のちがいによるものetc根深かったことが伺えるが、今作にはそのような深い掘り下げはほぼ皆無な為、こういった背景にピンとこない日本人にとっては、対立図がみえないままストーリーが展開していってしまう。

思い切って、アムステルダム(レオ)が投獄されていた頃の描写、父と父を殺したビリーの対立関係に、New York成り立ちの歴史をもっと絡め、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』のように、前編・後編の4時間ものにしたら良かったかと。そのほうがより、スコセッシらしい濃密な作品になった気がして残念。

 

ギャング・オブ・ニューヨーク

 

ギャング・オブ・ニューヨーク

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • 発売日: 2003/08/08
  • メディア: DVD

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