酔いどれ詩人になるまえに (2005) France/Germany/Sweden/USA/Norway <Factotum> [film reviews]
水)はレディースディをやってる所が多く、映画クラブもよくこの日をつかっていたのに、今月末から年末に掛けて毎(水)に19時~はじまりの勉強会に参加しなければならなくなり、年内最後のレディースディを逃してはならぬと、急遽予定の空いていた映画クラブのメンバー、Wちゃんと観てきました。いくらレディースディといっても、このテの作品が満員御礼なんてビックリ。
マット・ディロンの根強い人気か、ブコウスキーファンが詰め掛けたか!?今作はブコウスキーの自伝的小説となっていて、実は私自身ブコウスキーのことはよく知らなかったけれど、こんな言葉を残しています。「民主主義と独裁国の違いは、民主主義ではまず投票して、そのあとで命令をきくが、独裁国では投票する無駄が省かれているということである。」
あるアメリカの田舎町、自称詩人のヘンリー・チナスキーは詩をまとめた原稿を出版社に送るがなしのつぶて。暮らしのために働いては、酒を巡るトラブルを起こして数日かそこらの間にクビになってしまう。ある日、バーにたまたま居合わせたジャンという名の女に出会い、三日後には彼女の家に転がり込む。相性の良いジャンとの暮らしにフィットしていくが・・・。
低落した人生を歩むチナスキーには、いくら集中して映画を観たって理解することも同情することも、感情移入することも不可能。向こうはつねに酔っ払って画面に登場してくるし、それならこっちもムツカシイ顔して真面目くさって画面を観据えることなんてない、「馬鹿だな、コイツ」くらいの軽い気持ちになって観ると、多少睡魔も襲ってくるけれど、時々小ネタが面白くも感じる。
チナスキーが書く詩は(ブコウスキーの詩か)、痛いくらいストレートに私達が持っている胸の底にある "言い訳" を突いてくる感じ。それは、前述した彼の詩からも伝わるかと思います。得てして自虐的に自身の環境を捉えているんだけれど、実は私たちにも通じるところがあって。退廃的にものを観察していて気が病むけれど、気づいていないと馬鹿だと思えたりもする・・・。
遠い昔はアイドル路線だったマット・ディロンも、『クラッシュ』以降?はすっかり演技派っぽくなってきた。マットのような二枚目じゃない役者は、演技派になるしか道はないよな・・・と映画クラブのNさんに云ったら、「あら、マットはハンサムじゃない」と。主観って、面白いなぁf^-^ 後、アップのリリ・テイラーが、今とときめくカトゥーンの亀梨にみえてしょうがなかったなぁ(笑)
似てる!!!?
◇監督:ベント・ハーメル <Bent Hamer> ◇原作:チャールズ・ブコウスキー <Charles Bukowski> ◇脚本:ベント・ハーメル <Bent Hamer> ジム・スターク <Jim Stark> ◇撮影:ジョン・クリスティアン・ローゼンルンド <John Christian Rosenlund> ◇プロダクションデザイン:イヴ・コーリー <Eve Cauley> ◇編集:パル・ジュンゲンバッハ <Pal Gengenbach> ◇音楽:クリスティン・アスビョルンセン <Kristin Asbjornsen> トルド・グスタフセン <Tord Gustavsen> ◇出演:マット・ディロン <Matt Dillon> リリ・テイラー <Lili Taylor> マリサ・トメイ <Marisa Tomei> フィッシャー・スティーヴンス <Fisher Stevens> ディディエ・フラマン <Didier Flamand> エイドリアン・シェリー <Didier Flamand> カレン・ヤング <Karen Young>
そういえばリリ・テイラーって恋人よりも、腐れ縁の飲み友達みたいでした。
亀梨君、似てるかも~w。
映画は確かに、酔っ払いぶりを延々観せられていた感じでした。
そんなマット・ディロンの演技に酔ってしまった訳で^^;
ブコウスキーの詩も読んでみたくなりました。
by 江戸うっどスキー (2007-09-27 01:21)
江戸うっどスキー さん、nice!をありがとうございます♪
そうですね、腐れ縁のようになってお互い離れていったのかもしれません。
マットは意外な程良い役者になってきましたねぇ。ブコウスキーの詩は、私も探しています。原文で読んでみたいです。
by クリス (2007-09-30 13:28)