ピート・ポスルスウェイト逝く (Died: January 2, 2011 (age 64) in Shrewsbury, Shropshire, England, UK) [actors]
この悲しい知らせは、やはり書かずにはいられません。ピートを知ったのは、96年の『ブラス!』から。それ迄のわたしは、今思えばハリウッド映画に傾倒していたなと、今も残念に感じます。この作品は、知人のおススめでした。「小粒だけれど、いいイギリス映画がある」と。渋谷の、今はなきシネ・アミューズに観にいきました。狭くて驚いたけれど、上映後は大泣きしていたなぁ。
『ブラス!』の次は、『ロミオ+ジュリエット』や『アミスタッド』を観ました。『ユージュアル・サスペクツ』も、その頃です。ピートは、役柄はちがえど主役たちを導き、そしてオーディエンスのアタマの片すみにも残る、名脇役でした。作品をひき締め、おのおののストーリーになくてはならない存在だったと言えます。それが、スピルバーグをして「最高の役者」と言われる所以です。
97年か98年の東京国際映画祭には、『マイ・スウィート・シェフィールド』の上映時に日本にやってきました。『フル・モンティ』の脚本家が書いた今作は、それを超えることはなかったけれど、イギリスのシェフィールドをこよなく愛する人々によって作られたことを、ひしひしと感じる作品でした。舞台挨拶のときのピートは、ヒゲボーボーでしたね。気さくに手を振りながら頬は赤くて。
この作品でピートは、フルヌードに挑戦していました。日本じゃぼかしが入ってしまい、そのシーンの美しさは100%とはいかなかったけれど。インタビュー時にフルヌードに触れられたピートは、「はりきって脱いだんだよ」と笑いを誘っていたこと、なんとなく覚えています。わき役として異彩を放っていた彼なのに、壇上のピートはイギリスの田舎町出身の中年そのものだったな。
ほんとうに、残念です。64歳なんて、まだまだ若いのに。もっともっと、彼の作品を観ていたかった。今は、多くの人に、ピートの作品を観て欲しいと思います。『父の祈り』の、息子に献身的に尽くす父、『ブラス!』のブラスバンドに心身ともに捧げる姿…。あ、彼はなにかに身も心も捧げた役がぴったりなのかも!?『ロミジュリ』だって、『ユージュアル~』だってそうでしたもんね。
勉強不足のため、
この方は存じ上げませんでしたが、
本当に素晴らしい役者さんだったんですね。
謹んでご冥福をお祈り致します。。。
by 銀狼 (2011-02-01 20:33)
おはようございます。
そうなんです。地味だったけれど、観た人の記憶に残る役者でした。
イギリスらしく、堅実な芝居もできる人でした。。。
まだ若いのに、ほんとに残念でなりません。
by クリス (2011-02-02 06:58)