リンカーン (2012) USA <Lincoln> [film reviews]
おチビももうすぐ11ヶ月。最近は、掴まり立ちから少し歩いてみせたりして、いつ頃ちゃんと歩きはじめるのかがとても楽しみです。ただ、腕の力が弱くて転倒時に手をうまくつくことができない子供が多いらしく、その原因は、赤ちゃん時にしっかりハイハイさせていないからというニュースを読みました。うちはずっとほふく前進型ハイハイですが、しっかり腕力がつきそうです!
南北戦争終盤、国を二分した戦いは北軍勝利に傾きつつあった。大統領リンカーンは、奴隷制度撤廃を定めた合衆国憲法の修正案成立に向け、本格的な多数派工作に乗り出す。戦争終結を先延ばしせず修正案を成立することに奔走するが、家庭では子供の死により心に傷を負った妻との口論が絶えない。正義感溢れる長男を、自らの思いとは裏腹に北軍へ入隊させたことにも苦悩する。
監督の前作『戦火の馬』は、文部省選定になりそうな王道をいく良作でしたが、今作は、誰もが知ってるエイブラハム・リンカーンを、多くの人は知らなかったであろう側面から描いています。よって、彼の有名なスピーチ演説もなければ戦闘シーンもほとんど皆無。暗殺シーンもカットして監督が描いたものはというと、奴隷制度を廃止するために憲法改正に奔走する彼の姿でした。
自らの主張、「人民の人民による人民のための政治」を体現した彼のやり方がこと細かに描かれており、説得上手な彼の手腕が感じられます。けれど、如何せんアメリカ人がアメリカの偉人を讃える作品に他ならないため、時代背景になじみがないと、感情が上滑りしてしまいます。後世に残る功績があり、またユーモアも持つ庶民的な大統領だったことは、好感できるんですけどね。
このかたの幼少期をドラマ化したら面白そうなんですけど
やっぱ、人気のある方なんで、表現には気を遣うのでしょうね。
by aneurysm (2013-11-24 20:50)
そうですねー。たしかに人気があって英雄視されている方などは、かなり気を使いそうです。今作は、意外な一面をみせてくれておもしろかったんですが、なんせアメリカ万歳的なニュアンスは抜けておらず、歴史的背景にも疎いと、よさが完全には伝わりきらなかったです。nice!をありがとうございます。
by クリス (2013-11-28 00:34)