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Match Point (2005) UK/Luxembourg [film reviews]

   ウッディ・アレンの最新作。2006年は、もっと映画レビューを書いていきたいし、観た映画は忘れないうちにブログに載せる努力をしたいと思います。この映画、ウッディが初めてNYじゃない所を舞台にして(ロンドン)撮った作品。年が明け、この作品を初映画としたのは、波乱の幕開けかも(笑)この映画、ネタバレしないのがむつかしいですが、なんとか頑張ってみます・・・。

   クリスは元プロのテニスプレイヤー。テニスコーチとして、あるテニスクラブに雇われ、生徒としてきていたトムと意気投合する。トムの家族は、アッパークラスの大富豪だった。そして、トムの妹、エレノアとは恋仲となり、家族の一員としてビジネスにも携わるようになる。そんな折、トムの家族が主催したパーティーにいた、女優の卵、ノーラに一目惚れしてしまう。 

   ウディの作品には、少なからず作品に波がありますが、これは傑作のレベルに入るといえます。ストーリーがいくら進もうと、主人公の身の転びかたがまったく予想つかず。ウディが、このゆがんだ大志を抱いた青年・クリスを、どう料理しようとしているのか、目がはなせませんでした。また、現実なのか、夢とさえも思えてくる、絶妙の距離感! テンポのよさもいい。

   ストーリーの鍵を握っていた台詞の中には、「愛なのか欲望なのか、はたまたモラルか。運命なのか努力の成果なのか、はたまたラッキーなのか」・・・と、観客に問い掛けているようなものが飛び交います。否応にも、観客もアタマをフル回転させて考え、ストーリーを追いかけ、又は予測もしたくなります。だから、どの一行も逃せないって気持ちになるんです。

   ウッディ作としても、今作は他の作品と一線を画しているかと。英国の階級制を描写したり、いかにもロンドンらしいロケーションを行ったのももちろんですが、今迄のようなウィッティに飛んだ作品たちとは別世界のスリラーを、ほぼ完璧に作り上げてる(もしかしたら、ブリティッシュ的なブラックユーモアを盛り込もうとしてたのかもしれないけれど、この辺りは微妙)。

「I'd rather be lucky than good」

   というクリスの台詞と共に、テニスボールがネットに当って宙に浮きます。インなのかアウトなのか・・・運命の別れ道という訳です。彼のボールはインなのか、アウトなのか、そしてそれの意味するものは・・・・・・? 乞うご期待です(^-^; きっとラストは賛否両論かもしれないけれど、これがウッディの解釈なんだと思うと、観た後にいろいろ喋りたくなる作品かも。

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   ジョナサン・リース・マイヤーズといえば、この作品↑これがまた濃ゆい作品だったんです。一緒に行ったYさんはグラムロック世代(もちろん大ファン)だったから堪能したらしいけれど、その頃の私にはムツかしい世界だった・・・・・・。でも、ユアンの全裸シーンは覚えてますよ(なんのこっちゃ(笑))彼はホントに脱ぎ好きですよね。こっちも嬉しいけれど^^;

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   これもストーリーをご存知の方ならおわかりですが、復讐につぐ復讐・・・ともうクタクタになります。でも重厚な、悪い映画じゃないです。しかし上映時間がながかった覚えが。この作品は、ジョナサンというよりは、サー・アンソニーのなんとも痛々しい姿が生々しく、目に焼きつく感じです。重くて繰り返しは観ませんが、傑作。

ベッカムに恋して

 

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   趣向変わって、こちらは気軽に観れるイギリス映画♪ 「ベッカムに恋して」なんてタイトルだしな・・・って敬遠してる人がもしいたら、コレはけっこうおススめですよ。きっと、ホロッとさせられます。別に主人公がベッカムの追っかけをする訳じゃなく、原題どおり「ベッカムのように曲がる球を蹴る」=くらいうまくなりたい というスポーツ青春映画です。

シビル・ガン 楽園をください

 

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   これは主にトビー・マクガイアを観るのにおススめ(彼の、ポ―っとした顔が好き☆)後、昔、ジョニデに似てると騒がれたスキート・ウーリッチも登場します(今、彼はなにしてんのかなぁ?)。たしか、開拓時代の大志を抱いた青年たちを描いた作品だったかな。アン・リーの、決して感傷的にならないディレクションが心地いいです。

 


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coco030705

こんにちは。
あ、そうか、舞台はロンドンだったんですね。わー、一層楽しみですが・・・。
いかんせん、たぶん日本での上映はかなり先になるかも・・・。くやしい~!
ロンドンまで飛んで見てみようかな。(なんて、誰が旅費を出してくれるねん!)
とりあえず、日本で2月公開の「僕のニューヨークライフ」を待ちますワ。(-.-)
それにしても、スカーレット・ヨハンソンは、映画を選んでるって、感じがしますね。賢い女優さんだわ。
by coco030705 (2006-01-08 17:17) 

クリス

cocoさん、nice!をありがとうございます♪そうそう、舞台はロンドンだったんですよー。きっとcocoさんにとっても懐かしい風景がいっぱいですよん。
スカーレットは、初めてみた時(「ゴーストワールド」)はあんなキレイな女優さんとは思わなかったのに、「ロストイン~」くらいから見違えるようになりました。「モンタナ~」の時も可愛かったけれど、最近じゃ20歳そこそことは思えない色気・・・見習わなきゃ(?)
by クリス (2006-01-09 08:00) 

こんばんは。まだ、記事は読んでいません。最近のウディ・アレンの作品はイマイチのものが多かったので、ゴールデン・グローブにノミネートされている本作にはかなり期待しています。スカーレットも好きですし。
by (2006-01-09 23:55) 

usagi

これ観たいんです♪
さすが蟻銀さん、早いな〜☆尊敬です(^-^)。
by usagi (2006-01-10 06:48) 

aroma

こんにちは~
これ、とっても気になってた映画です。すごく見たくなったーー;
「べッカムに恋して」は思いっきり敬遠してましたが(^^;見てみようかな~
by aroma (2006-01-10 09:27) 

berry

こんばんは〜♪
一応テニス経験者なのでこの映画は観てみたいです。(理由が不純かな?)
それと,「べッカムに恋して」は,ワールドカップの頃はベッカムが好きだったんだけど今は熱が冷めてしまったから,私も「思いっきり敬遠」するかな・・・でも観ちゃおうかな・・・ホロッとさせられるんですよねぇ。
by berry (2006-01-10 20:49) 

クリス

>katoyasuさん
こんばんは☆確かに、最近のウッディーは(というか「ギター弾きの恋」以降)なんか説教くさかったり、いまいち軽いまま終わってしまったりしてたかも。それと比べれば、この作品はかなり良いと思います☆スカーレットは男女共に好かれるタイプですよね、きっと。

>usagiさん
ぜひぜひ、観てきてくださーい☆そして、感想は今度会った時にでも♪

>aromaさん
こちらにもきて頂き、nice!もありがとうございます☆
あー、もう観てください。ドロドロとした話になりがちな所を、テンポいいスリラーに仕上がってます。「ベッカムに恋して」はけっこう意外にイイやんっていえるタイプの映画です♪

>berryさん
おー!テニスをなさってたんですね~。私は高校の頃、サーブのフォームは完璧(でも玉がインする確率は50%)と体育の先生に言われたことがあります(^-^; やっぱりベッカム人気は日本でも下降気味ですかぁ?私は、一度でいいからイングランドの試合を観たい☆と思ってたけれど、叶いそうもないですね。
nice!をありがとうございました!
by クリス (2006-01-11 07:28) 

coco030705

こんにちは。
おひさしぶりでーす。お元気ですか。TBありがとうございました。
「マッチ・ポイント」をやっと見ることができました。おもしろかったです。
いつものウディ・アレンのコメディー色は息を潜めていましたが、話の
展開が予想もつかなかったので楽しめました!さすがです。
今はまたスカーレットといっしょに「Scoop」という映画を撮っているみたい、
この映画では、ウディはあやしいマジシャンの役だそうですよ。ピッタリ。(^^)
by coco030705 (2006-09-11 16:30) 

クリス

こんにちは~。ほんっと、ご無沙汰してます。
「マッチポイント」ウッディ作としては意外な感じもしますが、これまでのウッディ作品達があってこその作品という気もします。古典の引用とか、ウッディ哲学も垣間見れましたし。
「Scoop」は楽しみですね~。あ~、私もこの夏、イギリスに行きたかったですよ~。だって、えらい暑くて暑苦しくて窒息しそうでしたもん。
by クリス (2006-09-13 16:31) 

こんばんは。
観てきたんですが、どうにも話の筋が読みやすくてダメだったです。根本的にウッディには興味なかったのも影響してるかもしれませんけど、運こそ全てみたいな皮肉交じりのオチはちょっと不満ですね。
個人的にこのような愛憎劇はあまり得意じゃないのかなぁ。
by (2006-09-13 23:41) 

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