天使と悪魔 (2009) USA <Angels & Demons> [film reviews]
久し振りに、うちの彼と映画に行きました。彼は昔からカンがよくて、私が思いっきり騙されている間に真実をみつけていることがあるんです。『ユージュアル・サスペクツ』や『シックスセンス』を観ていてもそう。いつの間にかラストが解っているんですよね。この差って、なんやろなぁって改めて思いました。うーん、なんか悔しい・・・・・・。
秘密結社イルミナティが操るヴァチカンへの企みを阻止するため、宗教象徴学者ロバート・ラングドン教授が乗り込む。教皇の逝去に伴い行われていたコンクラーベ(教皇投票)に乗じ、有力候補の枢機卿4人を誘拐し、1時間ごとに殺害すると予告。そのうえ、ヴァチカンを爆破するため、"反物質" と呼ばれるものを原子核研究所から盗み出していた。
『ダヴィンチ・コード』がいまいちだったこともあって迷いましたが、ユアンがいるならと思って鑑賞。とっかかりは、原作を知っているリーダー向けかなと思うくらいこんがらがっていたけれど、そのうち紐が解けてきてからは、ローマの街の光と影の交った映像、深まる宗教的コードの謎解き、楽しめました。ガンガンと恐怖を煽る音楽はちょっとうるさかったけれど。
原作は未読ながら、この原作を2時間強の映画にしようとすると、けっこうキツいんじゃないかという気がします。歴史のある宗教がからみ、しかもそれはキリスト教カトリック、ヴァチカンです。追えば追うほど深みにハマる歴史や謎を持っていいても、不思議はありません。それを2時間の映画にしようとすれば、やっぱりはしょるしかない。
しかし、宗教的な意味合いが変わってしまうため、事件の数をへらす訳にはいきません。そうすると、どうしても1つ1つの謎を解く時間を完結にせざるを得ない。ちょっと慌ただしいんですよね。クルー(手掛かり)を知るのに、余りにもラングドンの予測が的を得すぎていて、勢いに任せてストーリーを展開させている感がなくもない。
とはいえ、終盤はユアンの大活躍もあって!? 飽きさせなかったなぁ。彼がこの役をやりたかった理由がよくわからなかったけれど、最終的には腑に落ちました。そういうことだったんですね。まさに適役だったと思います。(ネタばれ→ファンとしては、ヒーローのまま終わって欲しかったけれど)
◇監督:ロン・ハワード 『スプラッシュ』、『アポロ13』
◇出演:トム・ハンクス 『スプラッシュ』、『虚栄のかがり火』
アイェレット・ゾラー 『熱砂に抱かれて』、『バンテージ・ポイント』
ユアン・マクレガー 『ステイ』、『アレックス・ライダー』
アーミン・ミューラー=スタール 『KAFKA/迷宮の悪夢』、『ゲーム』
原作を読んでいるとちょっと物足りない所と、脚色がうまいな、という所と。
映画としては割と良く出来ていると思いました。
by きさ (2009-06-21 09:05)
2時間の映画にしようとすると、駆け足になってしまう部分はあるんでしょうね。内容が内容だけに、事件の1つをすっとばすことも無理だったと思われるし。nice!をありがとうございました。
by クリス (2009-06-22 12:28)