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バーダー・マインホフ 理想の果てに (2008)Germany | France | Czech Republic <Der Baader Meinhof Komplex> [film reviews]

   サマソニ、keaneネタが尽きない今日この頃ですが、一応映画も観ています(笑)試験勉強もあってちょっとペースは落ちてますが、それゆえに厳選した作品になっているかなという気もしますね。次の土曜日は、クリス(ベール)の新作をうちの彼と観てこようと思います。新宿しか上映してなく、しかも欧米公開から間が空いているのが気がかりですが、楽しみです☆

   反米デモの最中、1人の学生が警官に射殺されたことをきっかけに、女性ジャーナリストのマインホフは左翼学生バーダーとその恋人グドルンに共感を寄せていく。デパート放火により逮捕された二人の脱走を導いたマインホフは、ジャーナリストの肩書きを捨て抵抗運動に身を投じる。こうして武装組織ドイツ赤軍(RAF)が誕生する。

   とある警官による民間人の殺害を権力によって鎮圧しようとしたために、国家不信を増殖させ、こういった抵抗軍を生んだ実在の悲劇を、忠実かつドラマチックに描いた今作。暴力による抵抗がなにも生まないどころか、悲劇を深く拡散させることをみせつける作品です。かなり精神的に強い気持ちをもって挑まないと、消耗します。

   女性ジャーナリストだったマインホフは、「自身の主義をペンに託したって、なんのアクションも起していないこと」と諭され過激派に傾倒していきますが、現代なら、ながい年月を掛けても信念をペンに託して訴えたほうがどれ程効果があり、かつ、人々に耳を傾けてもらえるかが痛いほどわかります。これも、人類における避けては通れない学びだったんでしょうか。

   これは、1960年代に世界的に波及した左翼系ゲリラ過激派(日本においては日本赤軍)と呼ばれる、いわゆる時代の流れ(ファッション)
だったのかなという気もします。しかし、余りにも残酷かつ非礼な暴力の応酬に、耐えがたい悲しみと愚かさを感じずにはいられません。こういう歴史があったこと知るためにも、観る価値のある作品です。

DerBaaderMeinhofKomplex_07.jpg

◇監督:ウーリー・エデル 『ブルックリン最終出口』、『ニーベルングの指環 』
◇出演:
マルティナ・ゲデック 『マーサの幸せレシピ』、『善き人のためのソナタ
        
モーリッツ・ブライブトロイ 『ルナ・パパ』、『素粒子
        
ヨハンナ・ヴォカレク 『ヒランクル』、『バーダー・マインホフ 理想の果てに 』
        
ナディヤ・ウール 『アンナとロッテ』、『4分間のピアニスト


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