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トプカピ (1964) USA <Topukapi> [film reviews]

   泥棒コメディといったら、大好きな『ワンダとダイヤと優しい奴ら』まさるものはないけれど、今作はその原点になっているかもしれません。特に、ジェイミー・リー・カーチス演じる、紅一点の女泥棒・ワンダのコメディエンヌ振りが花を添えるんですが、今作における女盗賊エリザベスの熟女たる存在感や、その風貌とのギャップが可愛いコミカル/キュートな一面が作品を彩ります。

   女盗賊のエリザベスは、トルコはイスタンブール、トプカピ宮殿にある宝剣の強盗計画を立てる。愛人のベテラン泥棒ウォルターを呼び出し、イギリス人ガイドのシンプソンを運転手として雇う。しかし彼はひょんなことから、警察のスパイとしてエリザベスたちを密着することに。その他のエキスパートたちも集まり、いよいよ厳重な警備を縫って宮殿に忍び込み、宝剣に近づくが…。

   また、トプカプ宮殿はわたしも訪れたことがあるんです。15世紀から19世紀の間、オスマン帝国の君主が居住した宮殿は、ターコイズブルーが映えたモザイクを特徴とした、オリエンタルな気品の漂う宮殿です。もう6年前になるのかな…イスタンブールの英国系施設が爆破された時期だったから日本人が少なかったんだよねと、うちの彼とその時のことを、懐かしがったりして。

   懲りない盗賊団の陽気さや愉快なところがとても映える一方、実際の泥棒作戦と実行も、プロらしくしたたかです。後に『ミッション・イン・ポッシブル』が真似た元ネタは、これだったかぁっていう泥棒技術もありましたし。ワイワイガヤガヤの雰囲気を持ちながらも、矛盾を感じさせないプロットと脚本の完成度は高いです。しかもそれを感じさせない作品の元気さが、魅力ですね。

topkapi ic.jpg
ターコイズブルーは、内装のほう

トプカピ [DVD]

トプカピ [DVD]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD

◇監督:ジュールス・ダッシン 『掟』、『日曜はダメよ』
◇出演:メリナ・メルクーリ 『日曜はダメよ』、『太陽が目にしみる』
     マクシミリアン・シェル 『死刑台への招待』、『遠すぎた橋』
     ピーター・ユスティノフ 『スパルタカス』、『地中海殺人事件』
     ロバート・モーレイ 『マリー・アントワネットの生涯』、『アフリカの女王』

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きさ

これは懐かしいですね。
メリナ・メルクーリは良かったなあ。
こういう洒落た犯罪映画大好きです。
「黄金の7人」「おしゃれ泥棒」などなど、、

by きさ (2011-04-02 22:22) 

クリス

洒落た泥棒映画、最近は減ってきている気がして残念ですね。
なんか、質が落ちているというか・・・。
nice!をありがとうございます。
by クリス (2011-04-03 22:04) 

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