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灼熱の魂 (2010) Canada | France <Incendies> [film reviews]

   早いもので、8月ももう最終日ですね。Keaneライブまで、あと1ヶ月きりましたヽ(^。^)ノ あたらしいアルバムを聴いては、歌詞を口ずさむ毎日です。明日からの夏季休暇は、実家に帰ることにしました。海外にいっときたい気持ちもあったけど、なにかあってからじゃ遅いですし、実家で大人しくしてます。久しぶりに両親と水入らず、久しぶりの友達にも会うし、たのしみ~。

   中東系カナダ人だった母ナワル・マルワンが亡くなり、公証人から遺された双子の姉弟ジャンヌとシモンに遺言が伝えられた。ジャンヌは父を、シモンは兄を捜し出し、それぞれに宛てた母からの手紙を渡して欲しいという。死んだと思い込んでいた父と、存在すら知らされていなかった兄がいることに困惑する2人。だが、ジャンヌは遺言に従い、中東にある母の祖国へ旅立つ。

   今作を観て、身震いするほどの大地の叫びを聴いたと思いました。数奇な運命−とだけじゃ片づけられないほどに、母ナワルが背負った運命と辿った人生は過酷。それを隠そうとするあまり、子供たちへさえも素直に愛情を示せずに死んでしまうという、哀しい最期を迎えています。けれど、彼女が強く素晴らしいのは、最期の瞬間も決して愛することを諦めなかったことです。

   母の過酷な運命を辿るにあたって姉弟は衝突を繰り返しますが、次第に身も心も寄せ合い、支え合いながら大地を踏みしめて進んでいく姿にも胸が打たれましたが、やはりなんといっても次々と母ナワルの身に降り掛かる困難に、胸が押し潰されそうになりました。ドラマの中にサスペンスの要素も随所に入れた語り口がまた、巧みだったなと感じました。とにかく目が離せない。

   姉弟の旅の終焉には恐ろしい真実が待っており、それを背負う姉弟の今後の人生は決して楽ではないなと思わせるのですが、旅を通して姉弟が成長し、真の母を理解したこと、そして姉弟への母の深い愛を感じたことによって、「生きる」ことを骨から染みるほどに感じながら人生を歩いていくような気がしました。今作は、思わぬ拾いもの的な大傑作だったと思います。必見。

 

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灼熱の魂 [DVD]

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  • メディア: DVD

 
◇監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ 『渦』
◇出演:ルブナ・アザバル 『愛より強い旅』、『パラダイス・ナウ』
     メリッサ・デゾルモー=プーラン 『灼熱の魂』
     マキシム・ゴーデット 『灼熱の魂』
     レミー・ジレール 『アメリカ帝国の滅亡』、『みなさん、さようなら』


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