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コンテイジョン (2011) USA | United Arab Emirates <Contagion> [film reviews]

   数日前から、お腹の胎動を感じるようになりました。ランチの後とかコチョコチョとよくうごくから、くすぐったくて仕方ない(笑)昨日、2回目の『ダークナイト ライジング』を観た際も、ハンス・ジマーの体の芯にズシズシくる音楽に反応して、ドックドックうごいてましたね。予定日まであと4か月、早く元気に出てきて欲しくて仕方ないけど、もっと妊婦をたのしんだほうがいいのかなあ?

   ある日、香港への出張から戻った女性が、数日後に突然はげしい痙攣を起こして意識不明に陥り、そのまま死亡する。同時期におなじ事例が世界各地で相次ぎ、世界保健機関(WHO)がうごく。 さらにアトランタの疾病予防管理センター(CDC)や各国の衛生当局も未知のウィルスの特定とワクチン開発に乗り出すとともに、感染者の隔離と感染ルートの解明に奔走するが…。

   昨今、ウィルス感染恐怖を描いた作品は多くあります。古くは95年の『アウトブレイク』、『12モンキーズ』、最近だと『28日後』。今挙げたのはどれも力作ですが、中には『ブラインドネス』のように恐怖を煽って作った無秩序な世界を垂れ流しただけの駄作もありました。実は駄作のほうが多い気も。大好きなソダーバーグが、この題材をどう料理するかはとても興味を惹かれました。

   まず感じたのは、この人(ソダーバーグ)はとても冷静なんだということです。群像劇を俯瞰的にみせるにあたり、それぞれの役者の個性がそれなりに強いにも関わらず、どのストーリーも淡々と進めていくその語り口は、冷静という言葉が丁度いい。けれど、彼の作品が評価されるのは、冷静な中にも情熱が垣間みられるからだと思います。とても印象的に、脳裏に残っていく−。

   例えば、マット・デイモン演じる父が、娘とそのBFとのデートをほんの数分許したシーンや、マリオン・コティヤール演じるウィルス学者が、人質になった自分の解放のために嘘の解毒薬が使われたと知って、放心のまま人質に戻るシーンなど、言葉はなくとも人肌や心の触れが伝わるショットを作るのが巧い。しかも、なんの押しつけも感じない分、すっと入っていけるのでした。

 

contagion-moviescreen.jpg
 

 

◇監督:スティーブン・ソダーバーグ 『KAFKA/迷宮の悪夢』、『碧い記憶』
◇出演:マット・デイモン 『ドグマ』、『幸せへのキセキ』
     マリオン・コティヤール 『ビッグ・フィッシュ』、『ロング・エンゲージメント』
     ケイト・ウィンスレット 『乙女の祈り』、『クイルズ』
     ローレンス・フィッシュバーン 『訴訟』、『理由』


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危険goo

免疫力をつけて身体がウイルスに感染することを何とか避けたい。
同時にパソコンがウイルスに感染することも避けたい。
gooブログにアクセスすると、ウイルスに感染することがあるから、近寄らないことが望ましい。
URLがblog.gooで始まっている。また角の中にgが入った赤いマークが付いている。
ウイルス対策ソフトがパソコンに入っておれば問題ないと思われるが、念のため。
君子危うきに近寄らず。
by 危険goo (2012-08-28 10:19) 

aneurysm

妊娠されていたのですね。

おめでとうございます。
胎教にハンスジマーさんとは(笑)

とりあえずプロメテウスは出産後にして下さいね。


by aneurysm (2012-08-28 21:27) 

クリス

aneurysmさん、
『プロメテウス』は鑑賞予定になかったんですが、そう言われると気になりますね(笑) 胎教にハンス・ジマーは強烈すぎたようですw もう少し優しめにシフトしますー。
by クリス (2012-08-29 00:11) 

coco030705

こんばんは。「ダークナイト ライジング」を2回も観に行かれたのですか!
すごいですね。きっと赤ちゃんもとっても元気なたくましい子が生まれるのでは
ないでしょうか。(笑)出産まで楽しみですね。お身体をお大事に。
by coco030705 (2012-08-29 22:31) 

クリス

はい・・・。1回観て、これは必ずもう1度観たいと思いました。
クリスチャン・ベールは最高だし、『バットマン ビギンズ』がはじまってからの7年分のの思いをはるかに超えるカタルシスを与えてくれました。もう1度観たいくらい。
きっと赤ちゃんも、わたしに似てたくましいと思います(笑) 映画好きにしたいですね。
nice!をありがとうございました。
by クリス (2012-08-31 21:39) 

tomoart

「コンテイジョン」はワタシには今イチ合いませんでした・・・てか、だいたい坦々と描かれる群像劇っていうのは苦手なパターンだった(汗)。

なんですかねー、進行がリアル過ぎて終わりもあっさりした感じが拍子抜けだったのかなー。劇場で観てレビューもせず仕舞なのでかなり印象がぼやけてますけど・・・・(笑)
by tomoart (2012-09-02 03:08) 

ken

ソダーバーグのテクニックが堪能できる作品だったと思います。
「映像作家」ってこういう人のことを言うんだなあ、と改めて感心させられました。
地味だけど、イイ映画だったと思います。
で、妊婦生活って、短いから楽しんだ方がいいよ。
by ken (2012-09-06 19:23) 

クリス

tomoartさん、
わたしは、ソダーバーグの淡々とした群像劇が好みで、『トラフィック』もかなり好きな作品です。
あっさりしつつ残るものが多くて、いつも感心してしまいます。nice!をありがとうございました。

kenさん、
「映像作家」、そうですね。シーンを重ねて観せて語る監督ですね。なんというか、オーディエンスの感情を、むやみに操ったりしないところが好感度大です。
はい、妊婦生活たのしむようがんばります。お腹、かなり重いですが…。
nice!をありがとうございました。
by クリス (2012-09-08 23:34) 

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