幻影師アイゼンハイム (2006) US <The Illusionist> [film reviews]
イギリスから舞い戻ってきました。11日間、一緒にすごすことも少なくなってしまった父と、ゆったりした時間を共に持てたこと、遠く離れた懐かしい友の元気そうな顔がみれたこと、とても嬉しく思っています。旅行記はおいおい書いていきますが、まずは旅立つ前に観ていた今作のレビューから。
19世紀末のウィーン。天才と評され、人気沸騰の幻影師アイゼンハイムの舞台を、皇太子レオポルドが観覧に訪れる。 ショーの最中、皇太子が同伴していた婚約者を舞台に招くが、彼女が幼い頃に惹かれあったソフィと知って愕然とする。再会した二人は再び惹かれあうが、王宮に招かされた際にアイゼンハイムが挑発的な態度をとったことから、皇太子は警部ウールにアイゼンハイムを始末するよう命ずるが---
今作の予告は、"『ショーシャンクの空に』を超える爽やかなエンディング" をウリにしていたことに、観終わってはじめて思い出しました。『ショーシャンク~』を超えているかどうかは別として、うん、爽やかなエンディングにマチガイはないです。
イリュージョンというと余りに嘘っぽくて全然信じていませんが、それなりにカラクリがあってこそ成り立つエンターテイメントなんですね。そのイリュージョンをCGをつかって表現していて、リアル感はほとんどありませんが、①イリュージョンが小道具に徹している ②本筋のサスペンスラブストーリーがしっかりしている 為に余り気にならずに観ていられました。
爽やかなエンディングを迎える為のカラクリに関しては、M・ナイト・シャラマン的な強引さもあったし、突き詰めれば???と思える仕掛けもあったかもしれません。しかし、イリュージョンという異次元マジックをつかい観客の関心をあるところに惹きつけておき、アッといわせる真実のエンディングを走馬灯のように観せられると、嬉しいくせにヤラレターって悔しがってしまいますね。
エド・ノートンはもちろん良いですが、ジアマッティ、ほんとに出世したなぁって感じです。皇太子に仕えながらもアイゼンハイムに傾倒していく微妙な立ち位置を、上手く表現していたと思います。美男美女からはみだす役者は、なにやらしても巧いです。
同系作品ともいえる『プレステージ』と比べると、作品の良し悪しというよりは、クリスチャン・ベールとエド・ノートンとどっちがより好きか?みたいな勝負になってしまうけれど、今の気分ならベールの僅差勝ちですね。ノートンは、髭顔があんまり似合ってないからなぁ(笑)『25時』のような髭なら良かったけれど。
◇監督:ニール・バーガー 『幻影師アイゼンハイム』
◇原作:スティーヴン・ミルハウザー 『幻影師アイゼンハイム』
◇脚本:ニル・バーガー
◇撮影:ディック・ポープ 『秘密と嘘』、『人生は、時々晴れ』
◇編集:ナオミ・ジェラティ 『幻影師アイゼンハイム』
◇出演:エドワード・ノートン 『デス・トゥ・スムーチー』、『ダウン・イン・ザ・バレー』
ポール・ジアマッティ 『ベスト・フレンズ・ウェディング』、『プライベート・ライアン』
ジェシカ・ビール 『ブレイブ3』、『エリザベスタウン』
ルーファス・シーウェル 『ダークシティ』、『天井桟敷のみだらな人々』
エドワード・マーサン 『ジャニスのOL日記』、『あなたになら言える秘密のこと』
お帰りなさい(^^♪
旅の記事も楽しみにしています。
エドは「目には目を」そんな風に執念深く、且つ純粋に愛を取り戻そうとする妖しい役が嵌っていました。
by 江戸うっどスキー (2008-07-09 00:04)
江戸さん、こんばんは。
nice!をありがとうございます。
エドの実際の彼女を慕う眼も素敵でした。
新作(ハルク)も楽しみです★
by クリス (2008-07-12 22:41)