花様年華 (2000) Hong Kong | France <Fa yeung nin wa> [film reviews]
30代になって、男性の趣味が変わってきています。『ブロークバック・マウンテン』のヒースとジェイクなら、ジェイク派になり、『インファナル・アフェア』のトニーとアンディなら、トニー派になり。前はどちらも、ヒース&アンディ派だったのになぁ。この変化の共通点は、濃い顔が好きになりつつある…ということかもしれないんですよね。そのうち、完全ソース派になっちゃうのかしらん。
1962年の香港。新聞社の編集者であるチャウとその妻が、とあるアパートに引っ越してきた日、となりの部屋にもチャンと夫が越してくる。チャンは商社の秘書として働いており、チャウと同じく忙しく、それぞれに夫や妻とはすれちがいが多かった。やがてチャウは、妻がチャンの夫と不倫している事実に気づく。怒ったチャウは腹いせにチャンに近づき、ディナーを共にするが…。
6月初旬、香港へ向かう直前に観たというのに、すっかり遅くなってしまったレビュー。今作のロケ地もまわってきました。「金雀○○(漢字がむずかしすぎ)」という、チャウとチャンが逢瀬したレストランです。今作をモチーフにしたスペシャルメニューは、2人前からとなっていたため、1人向かったことをちと後悔。けれど、雰囲気は映画のままだったことに、感激して帰ってきました。
互いの伴侶が不倫しているという確信を持ち、やるせない気持ちのはけ口を求め、少しヤケにもなって近づいた同志のような2人。その割には、もどかしいほどに安易にはアクションを起こさないところが、大人らしくもあり、思春期の子供らしくもあり。トニー・レオンのダンディズムと、マギー・チャンの妖艶な雰囲気、そして香港のきらびやかなネオンに、すっかり魅せられました。
作品が醸す雰囲気づくりには定評があるウォン・カーウァイ監督は、1960年代の匂いをプンプンさせる(って、実際には生まれてないけれど)イメージの再現に成功しています。アンニュイなストーリーが締まらずに、どっちらけになっちゃうこともあるけれど、今作は役者の機敏な表情やストーリー運びによって、納得のオチがつく終焉を迎えていました。余韻を強く残しながら…。
◇監督:ウォン・カーウァイ 『欲望の翼』、『恋する惑星』
◇出演:トニー・レオン 『非情城市』、『君を見つけた25時』
マギー・チャン 『欲望の翼』、『イルマ・ヴェップ』
スー・ピンラン 『花様年華』
レベッカ・パン 『フラワーズ・オブ・シャンハイ』
大人の映画ですね。
マギー・チャンが色っぽくて目が離せません。
ウォン・カーウァイ作品は、一時期ハマって繰り返し見てました。
「天使の涙」「恋する惑星」なども好きです^^
by lucksun (2011-08-12 00:17)
そうなんですよね。
一部のウォン・カーウァイ作品って、やみつきになって繰り返し観たくなります。
『恋する惑星』とか、『ブエノスアイレス』とか。
色気習得したいな~(笑)>マギー・チャン
nice!をありがとうございました。
by クリス (2011-08-14 16:00)
レビューを書き直したい作品って何本かあるんですけど、
これはその代表格。良い作品ですよね。
by ken (2011-08-17 09:20)
ありますね。この作品は、観た後にすぐ、なにか記録を残しておくべきでした。
けど、2人が逢瀬したレストランは、60年代な雰囲気があってよかったです。nice!をありがとうございました。
by クリス (2011-08-18 23:44)