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未来を生きる君たちへ (2010) Denmark | Sweden <Hævnen> [film reviews]

   月日が経つのは早いもので、引越し迄あと数日となりました。5年暮らしたこの家とも、そろそろお別れです。思い返せば、いろんなことがあったなぁ・・・としみじみ。たった5年とはいえ、イギリスから戻って今の会社に入ってからずっと暮らしたこの家。下町暮らしを楽しんだ反面、日に日に寂しくなる地元商店街の姿も目のあたりにしました。さらば葛飾区。ありがとう葛飾区。

   デンマークに暮らす少年エリアスは、学校で執拗ないじめに遭っていた。両親は別居しており、父アントンはアフリカの難民キャンプで医療をおこなっていた。ある日、エリアスがいじめられていたところを、転校生のクリスチャンに助けられて仲良くなる。一時帰国したアントンが、2人の前で暴力的な男に対して無抵抗を貫いたところ、クリスチャンがやり返さなければと反発する。
 
   力による勝敗を信じる子供たちと、弱さもいっぱいさらけ出した不器用な大人たちが、地球のため、人類のため、家族のためにどんな信念を持って生きるかを考えさせる作品です。力で弱い者たちが、強力な武器を身につけて敵をやっつけたとしても、それは根本的にはなんの解決にもならないことを、学校でのいじめ、アフリカでの残虐行為の2つのシチュエーションから描きます。
 
   暴力の連鎖を止める― というところは、年末に観た『灼熱の魂』にも似ています。 そこには、我慢強く耐える力と、その力を支える家族愛、友愛、人間愛がありました。弱さもあってあやまちも起こすけれど、それが許せるのは家族だから故という展開もありました。大きくとらえれば、人類みな兄弟です。暴力の連鎖を止める大きな愛に包まれた世界を望むのは、理想でしょうか。
 
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未来を生きる君たちへ [Blu-ray]

未来を生きる君たちへ [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • メディア: Blu-ray
 
 
◇監督:スサンネ・ビア 『しあわせな孤独』、『悲しみが乾くまで』
◇出演:ミカエル・パーシェブラント 『暗殺の瞬間』、『J★A★C★K』
     トリーヌ・ディルホム 『セレブレーション』
     ウルリク・トムセン 『ある愛の風景』、『ザ・バンク 堕ちた巨像』 
     ウィリアム・ヨンク・ユエルス・ニルセン 『未来を生きる君たちへ』 

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yukikaze

商店街は一部を除きだんだん歯抜けになり・・・。シャッターが下りたままになり、そして、ついには取り壊しになるという状況は日本国中で起こっている事象のようです。悲しいですが、昔の活気を取り戻すには何が必要なのか・・・。総サラリーマン化で自営業が虐げられる時代・・・。それでいいのかどうか。
by yukikaze (2012-02-09 16:57) 

クリス

そうなんですよね。この現状をどうにかすることはないんでしょうか。
やはり人口の減少は誰にも止められず、流通システムの進化によって
商店街にあるお店はとり残されてしまうんでしょうか。
by クリス (2012-02-15 23:17) 

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