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映画総括 in 2011 [feature films]

   あけましておめでとうございます!! 2011年の総括は、京都からお送りします^^ 一昨年は、友人の一言により215本というイチロー選手の安打数(214)を超える作品を観ましたが、昨年は出だしはよかったものの中盤になって失速し、打てないイチロー選手を横目にみながら最後に若干追いあげましたが、結果138本とイチロー選手の184本にも届きませんでした。残念。

◆2011年、劇場作品ベスト5

1.愛する人 (2009) USA <Mother and Child>
   多くの女性に観て欲しい、100%女性のための作品。若くして生んだ娘を泣く泣く手放し、かたくな性格になってしまった母と、人の愛し方を知らず、寂しさをバネにひとり逞しく生きてきた娘。そして2人を軸にして交わる女性たちの人生に、強烈な母性を感じずにはいられません。巡り巡って誕生した命の一つ一つに、限りない愛情を注ぐ彼女たちは、美しいの一言に尽きます。 

愛する人 [DVD]

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2.英国王のスピーチ (2010) UK <The King's Speech>
   実在し、吃音に悩んだ弱気な英国王をコリン・ファースが好演。自分にたいせつな人との思いがけない出会いを軸に、王としての存在感を変えていく英国王が、ハラハラドキドキに描かれています。王だって誰だって、抱える悩みや劣等感は大差なくて、それを突破するもしないも、すべては自分次第なんだなぁとしみじみと思いました。人間、なんだってやる気になればできる!!

英国王のスピーチ コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]

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  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
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3.最強のふたり (2011) France <Intouchables>
   ことしの東京国際映画祭グランプリ作品。実際のはなしを軸に、笑い多き愛すべき作品となっています。ムショあがりのアフリカ系移民の黒人と、大富豪だが全身麻痺のフランス人が、互いの立場を超えた友情と絆をはぐくむ姿を、感動的に描きます。作品には、明日への希望と、勇気が湧いてくるエッセンスがいっぱいです。いくつになっても、友達っていいなあって思います。

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4.ザ・ファイター (2010) USA <The Fighter>
   
大好きなクリスチャン・ベールが、今作によってオスカーを獲りました。受賞の瞬間は、彼自身がそうだったように、思ったよりもずっと嬉しかったです^^ 今作も、実在のはなしを基に、努力の末にボクシングのチャンピオンになった弟と、才能がありながら潰れてしまった兄の再生を描いています。クリスの、役になりきる姿にしびれました。特に、ラストシーンにもらい泣きです。

ザ・ファイター コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]

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5.
灼熱の魂 (2010) Canada | France <Incendies>
   あまりのパワフルさに、圧倒されてしまった作品。亡くなった母の遺言により、それぞれに会ったことのない父と兄を捜すことになった双子の姉弟。複雑な人格を持った母を、生きている間に理解することのなかった双子は、母の壮絶な過去を知るうちに恐ろしい真実を知っていきます。彼らのこれらの人生は決して楽じゃないと思うけれど、そこには母の愛がいつも感じられるはず。

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◇2011年、DVD作品ベスト5


1.若者のすべて(1960) Italy | France <Rocco e i suoi fratelli>
   イタリアの巨匠、ルキノ・ヴィスコンティ監督の名作。南方イタリアから、ミラノに出てきた貧しい一家。ネオ・レアリズモを彷彿させるリアリズムをもって、兄弟の避けられない宿命を壮大な叙事詩風に描いています。ロッコを演じたアラン・ドロンの美しさと、計り知れない苦悩の末に、自虐の一途をたどっていた兄シモーネを迎え入れるロッコの優しさに、胸が打たれました。傑作!!

若者のすべて【HDニューマスター版】 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
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2.ブルックリン横丁 (1945) USA <A Tree Grows in Brooklyn>
   "唄うウェイター" をしている陽気な父が大好きな娘と、稼ぎは飲み代に消えてしまい、貧しい暮らしを余儀なくされる妻。家庭不和の中、思いがけない夫の死がもたらす深い悲しみと母子の確執を経て、必死に生きていこうと団結するブルックリンのある一家を、繊細に、丹念に描いた秀作。聡明な娘フランシーを演じたP・A・ガーナ-は素晴らしく、舞台劇として観ることも可能。

ブルックリン横丁 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ジュネス企画
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3.恐怖の報酬 (1953) France | Italy <Le salaire de la peur>
   中米のある町にダラダラととどまっていた札つきたちが、一攫千金を夢みて危険なシゴトを請け負う。劇薬ニトログリセリンを運ぶ500キロのトラックの旅を、サスペンス仕立てに描いており、度重なるハプニングやトラブルの間に、彼らの人物描写を挟むことによって、重厚さも感じる作風です。実はオチがあっけないとはいえ、観ている者が手に汗握る、サスペンスの秀作です。

恐怖の報酬 HDニューマスター版 [DVD]

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4.ハリーとトント (1974) USA <Harry and Tonto>
   妻を亡くし、長年暮らしたNYのアパートの解体によって追い出された老人ハリーが、愛猫トントと共にシカゴにいる娘のもと、カリフォルニアにいる息子のもとへ向かうロード・ムービー。ハリーの硬くなな性格、トントのわがままによる珍道中が、数々の出会いと別れによってユーモアたっぷりに描かれます。年齢を重ねた、ハリーならではの教訓もいっぱい散りばめられています。
ハリーとトント [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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5.
サマーウォーズ(2009) Japan <Summer Wars>
   「おもしろい」という声を、とても疑ってかかって観た今作。抜群におもしろかったぁ! 弱気だけど数学が得意な少年のひと夏の体験ならぬ冒険は、彼自身を一回りも二回りも大きくしました。また、今と昔を繋ぐお婆ちゃんの知恵や、現代に生きる温かい大家族のパワーと絆を観て、わたしたちも、身近な人たちとの生きる上での繋がりを感じるかと思います。田舎っていいなあ。

サマーウォーズ スタンダード・エディション [Blu-ray]

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◆2011年、音楽がベストだった作品 
   残念ながら、ことしはこれという一作に出会えませんでしたが、強いて言えば『永遠の僕たち』。作中音楽には定評のあるガス・ヴァン・サント監督によるサントラは、97年製作の『グッド・ウィル・ハンティング』を彷彿させる優しいメロディに満ちあふれていました。また、繊細に紡ぐギターの音色もとても印象的。3ヶ月の恋と青春を謳歌した2人を温かく包み込むような音でした。

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◇2011年、パーソナル大ヒットな役者
   実際、大ヒットしたのは一昨年のような気もしますが、ことしようやく堺雅人を押すことになりました^^2011年は映画2本、TV2本、そのどれもが秋口に固まっていた印象ですが、念願の舞台挨拶にはまだいけてません。だって、競争率激しいんだもん。2012年は、『鍵泥棒のメソッド』という香川照之競演のたのしみな映画もあります。ことしこそは頑張って、いざ舞台挨拶へ!

   彼の作品でいちばん好きなのは、『アフタースクール』。主演作だと『クオヒ大佐』かなぁ。TVのトークだと、実直になりすぎて「このパンは温めないと美味しくないですね」なんてうっかり口にしてしまうところが好き(笑) 雑誌のインタビューも、真面目に受けこたえしている感が文章から伝わってくるし、頑なな変人的な一面も持っている気がするし、ことしも目がはなせないなぁ。

 

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   そんなこんな、ことしも1年よろしくお願いします。京都からお届け…って書いておきながら、東京に戻って更に書きたして、ようやく7日になってフィニッシュです^^ 年賀状が出せるのも、7日迄でしたっけ? じゃ、ギリギリセーフかな…(言い訳)ことしはもっと、簡単にブログを書きやすい環境づくりをします。時間の上手なやりくりも、内容の再考も。シゴトはほどほどにしよう。


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コメント 3

ken

「愛する人」は自分で「これ観た気がする」と思ったんですが、実は「美しい人」の間違いでした。
DVDパッケージのデザインが激似なんですよね~。
昨年残念だったのは「英国王のスピーチ」を観る機会が何度となくありながら
結局見逃したこと。今年早々に見たいと思います。
今年もよろしく!
by ken (2012-01-09 17:28) 

Tomi

トレインスポッティングの映画撮影場所について検索をしていて、こちらにたどり着きました。

今月から映画Filthの撮影がグラスゴーであるので、撮影見学に行こうとしています!

誰も友達がいないので、1人でロンドンからグラスゴーへ飛ぶことになりそうです(-_-;)
by Tomi (2012-01-11 23:20) 

クリス

kenさん、
この監督の作品は、似たような邦題が多いですよね。「愛する人」と「美しい人」しかり、「彼女を見ればわかること」と「彼女の恋からわかること」しかり…。
邦題に疑問も感じつつも、「愛する人」はしっくりきました。
「英国王~」の感想、たのしみにしています! ことしもどうぞよろしくです^^

Tomiさん、
はじめまして。トレスポロケ地巡りはたのしいですよ~。けど、グラスゴーからさらに奥地にいくと、この時期はかなり寒いかもしれません。いっぱい着こんでってくださいね。
グラスゴー人は総じてフレンドリーなので、いったら友達ができると思います! ぜひぜひグラスゴーを愉しんできてください。
by クリス (2012-01-12 22:53) 

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