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風立ちぬ (2013) Japan <The Wind Rises> [film reviews]

   少年時代、夢の中に出てきた憧れのカプローニ伯爵に、飛行機の設計士になると約束した堀越二郎。東京英国大学進学のため上京した彼は、乗り合わせた列車で菜穂子と出会う。奇しくもこのとき、関東大震災に遭遇した二郎は、混乱の中で菜穂子と女中を助けることに。卒業後、三菱内燃機会社へ入社し、飛行機の設計士としての道を歩みはじめた二郎は、菜穂子と奇跡の再会を果たす。

   宮崎駿監督のアニメ映画からの引退表明は、日本中、いえ世界中の宮崎ファンを驚かせ、また悲しませました。その話題性もあって、今作の興行収入は早々に100億円を突破し、邦画としては5年前の『崖の上のポニョ』(宮崎監督)以来の快挙となったそうです。ただその後は失速し、ポニョの150億円に届かなかったのかネットから拾える数字は10月下旬時点の約110億円でした。

   私自身は宮崎アニメファンとは言いがたく、けれど公開されるとつい観てしまうという、タランティーノ作品に似たところを感じています。今作は、ファンタジーとリアリティーが入り交じりながら、夢を叶えつつも戦争という不幸の連鎖に身を投じ、最愛の人との出会いと別れを美しくも(アニメにしては)生々しく描いています。好き嫌いが分かれやすい作品と言えるかもしれません。

   嫌いじゃなかったです。戦争に人生を翻弄されたといっていい二郎でしたが、作品に戦闘シーンはなく、あからさまな反戦メッセージもありませんでした。そのことが余計に、目を背けられない今作の背景をクリアにしていたと思います。二郎の人となりも素敵でした。ただ、庵野さんの声には馴染めず。朴訥とした言葉、味があるといえばあるけれど、思い出作りに走りすぎたかなぁと。

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きさ

なかなかいい映画でした。私は気にならなかったのですが、庵野さんの声は評価が分かれていますね。

by きさ (2013-12-21 11:46) 

クリス

大人向けアニメでした。淡々として説教臭くないところがよかったです。でも、永遠のナンバー1宮崎作品は、ナウシカでしたね。nice!をありがとうございました。
by クリス (2013-12-24 00:08) 

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