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ウォールフラワー (2012) USA <The Perks of Being a Wallflower> [film reviews]

   精神を病んだことがある少年チャーリーは、友達のいないままトラブルを避けるように高校生活を送っていた。独り壁際に佇むウォールフラワーだった彼は、ある日、勇気を出して陽気なパトリックに声を掛ける。気さくなパトリックと仲を深めたチャーリーは、彼の妹サムを紹介され一瞬にして恋に落ちる。彼らの仲間に迎えられたチャーリーは、思いがけず充実した高校生活を送るが…。

   青春の甘酸っぱい想いを赤裸裸に描きながらも、ふわふわっとした素材にそっと包み込んだような優しさも感じる作品です。過去の哀れな自分と向き合い、今の自分自身を認めて未来を生きようとする三人の若者たちが、みずみずしくも頼もしくも感じました。もうそれほど、若さにうらやましさを感じる歳でもないんですが、青春を駆け抜けてる彼らがとてもうらやましく感じました。秀作です。

   若い役者たち、ローガン・ラーマン、エマ・ワトソン、そしてエズラ・ミラーの三人は、三人ともにハマり役でした。とりわけ、背伸びはしないけれど奔放に生きるサムを演じたエマの美しさには、同性ながらうっとりです。ハリポタシリーズは、レイフ・ファインズが出ていた一作しか観ていませんが、彼女なら今後どんな役をやっても華があるし大丈夫そうな気がします。将来がたのしみです。

   殻を破ることって、破る迄の道のりはながくて苦しくてもがいたりもするけれど、破いてみると「あっけなく」感じることも多いです。いちばん怖いのは、破ることを止めてしまったり、忘れてしまうこと。若いうちは勢いで前進も可能ですが、歳を重ねたからこその守りの姿勢は、善し悪しのある賜物ですよね。時には、今作のような作品を観て、フレッシュな気持ちを呼び戻すのもいいかも。

Emma-Watson-in-The-Perks-of-Being-a-Wallflower.jpg

◇監督:スティーヴン・チョボスキー 『RENT/レント』(脚本)

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